40代になるとカラダが変化するので必然的に”痩せにくい体”に変化していきます。そのため、若い頃に痩せた方法を40代になって試しても、カラダが変化しているので思い通りの結果を得られないことが多いです。
40代であれば若い時より体力も減っているので、頭では続けることの重要性を理解していても行動することができないことが多いです。
しかし、「行動することができない」というのは体力面の問題だけではないのです。なぜなら、人間に備わっている”ホメオスタシス”という機能が働いているから頭で理解していても行動することができていないのです。
■ホメオスタシス(恒常性)ってなに?
ホメオスタシスとは、生物が外部や内部の環境が変化しても状態を一定に保つことです。つまり、環境が変化してもその反対の変化をすることで元に戻ろうとするのです。
例えば、体温・血圧・体内の水分量・治癒力…があります。
これは、状態を一定に保つことで消費エネルギーを抑えることができるので人間にはこうした機能が備わっています。走ることや車をイメージしてもらえば分かり易いのかもしれません。
例えば、走る時にダッシュとジョギングを繰り返して走るのと、常に一定のスピードで走るのでは後者の方が疲れにくいです。車の燃費を考えてみても速度を一定に走った方が車の燃費はよくなります。
このように一定を保つことでエネルギーの消費を抑えることができるので、人間にはホメオスタシス(恒常性)という性質が備わっているのです。
■ホメオスタシスがダイエットにどう影響するの?
では、「ホメオスタシス」がどのようにして「ダイエット」に影響を与えるのでしょうか?
その答えが、冒頭でお話しした「ダイエットを続けることができない」ということに繋がるのです。
例えば、ダイエットとして「明日からランニングを1時間する」と決めたとしてもホメオスタシスの性質によって「普段のランニングしていない生活」を保とうと脳が働きます。
つまり、脳は一定に保つ性質があるので新しい事(ランニング)を取り入れようとしても、普段の生活に戻そうとしてしまうのです。
その結果、ランニングをすることが苦痛と感じて「ダイエットを続けることができない」ということに繋がってしまいます。
■ダイエットを続けるために
ホメオスタシスの影響によってダイエットを始めようと思っても、続けることが難しくなることが分かりました。ですが、ダイエットに成功している人はたくさんいるので必ずしもホメオスタシスの影響によってダイエットを「続けることができない」ということにはならないはずです。
では、どうすればいいのでしょうか・・・?
それは、”手軽なことからダイエットを始める”のです。
ダイエットでランニングを始めるとするならば最初から「毎日1時間ランニング」という形で”効果”を重視するのではなく、始めは「毎日ランニング10分や20分」といった形で”継続”を重視してください。
ランニングが習慣化されるまではホメオスタシスの性質によって苦痛が伴いますが、それを乗り越えることでやがてランニングをすることが習慣化されます。そうなれば、逆に「ランニングをしないこと」が苦痛となるので、ダイエットを始める際は”手軽さ”を重視してください。
「どのダイエットなら痩せるのか?」という”効果”や”効率”を考えるのではなく、「どの方法なら自分に合っているか?」という部分にフォーカスしてください。
最初から大きな成果を望むのではなく、小さなことを積み重ねていくうちにがやがて大きな成果を得ることができるのです。